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4月と5月

アルゼンチンと、イタリア




ブエノスアイレスでの主食は肉である、といっても過言ではないくらいに「肉」だった。米を食うように肉を食う。サラダと肉、スープと肉、肉と肉、また肉。昼も肉で夜も肉、次の日も肉でまた次の日も肉、そしてその次の日もまた、まだ体は肉を欲しがる。これは讃岐うどんのようなそんな存在なのかもしれない。値段はゼロが二つ足りないのではないかというくらいに安く、色はボルドーのように赤く、骨は硬く、味はしっかりと力強い。全てにおいて肉々しい肉なのだ。興奮せずにはいられない日々。

その昔、アルゼンチンがとても裕福だった時代、牛を一頭船に乗せヨーロッパに渡り、そこでその牛を売れば、往復の船賃としばらくヨーロッパで豪遊できるくらいの大金を得ることが出来たという。今でも見渡す限りのパンパにはどこ迄走っても牛がいる。管理はされているのだろうが、とにかく心配ないくらい生きているのだ。


アルゼンチンは強い。


と、イタリアではたくさんの街を歩き、とにかく歩き、そして食べた、飲んだ。あ〜やっぱりイタリアだなあとは思ったものの、なんだかイタリアの食文化が少し変わってきているように感じた。以前はもっと味に感動したような、しかし今回はそれほど感動しない。野菜もピッツァもパスタもワインもコーヒーも。なんだこの変化は。

日本でも十分に美味しいイタリア料理が食べられたり、食材も結構手に入ったり、ワインも理解できないくらいたくさん輸入されていたりというのも原因かと思うのだが、しかしイタリアは確実に変わってきている。彼らはイタリアであるということに少し甘んじているのではなかろうか。このままではイタリア料理は日本の、その他の国のイタリア料理にあっさり負けてしまうであろう。

イタリアよ、ぐずぐずしてると追い越されるぞ。もう追い越されてるぞ。

あっ、それとイタリア女性はタバコ吸い過ぎ。これはかなり格好わるく、みっともないです。気付くべきですよ。


未だに時差ぼけが続く頭で考えるのだが、日本の料理はスバラスィね。日々のメシ、「今日のメシ」は世界一流なのだ!






(c)shuya.ao 2001.06〜