12月30日(日)

いざ帰福


4時間弱の新幹線の旅。車中を楽しまなければいけない。楽しみは車窓からの眺めを見ることと、美味しい食事をすること。冬の日本の風景も美しく、輝く海と休耕中の田んぼ、うっすら雪を被った山々、寒そうな雲が次々にやってきては去っていく。そして食事はロミロミサンド。vironのバケットに生ハムチーズ、ゆで卵と、ピクルスを混ぜたシーチキンサンドの2種類。挟むだけのサンドイッチといえども日本人の俺には真似できない技。ぶち美味い。

新幹線での旅は、ただの移動になってしまった。テーブルはものが書けるぐらい、新聞を広げられるぐらいの広さが欲しいものである。食堂車の復活も願う。

福山へ着くと山光亭で予約してた肉を仕入れ、魚屋を覗く。舞鶴産だという鰤を手に入れた。ふぐは大きすぎたので見送った。





12月22日(土)

青山クリスマス


メリークリスマス、青山クリスマス。

今年も開催「青山クリスマス」。この緊迫したムード、みんな我先にとテーブルに並んだメニューを狙う。楽しい夜でありました。

ガイアの野性的野菜のサラダ
蕪の薄切りサラダ
イタリア土産の生ハム
よこお家の人参とカボチャのポタージュ
手打ちパスタ
ルヴァンのパン粉で揚げる広島のカキフライ
大山鶏のコンフィ
ちらし寿司
ルヴァンの特大カンパーニュとメランジェ
神戸から届いたケーキとAKデザインのゼリー

コンフィは先週末に仕込んでおいたので、今日は朝からパスタ打ち。300gの玉を3つ作る。セモリナ粉と強力粉とを3:1の割合で混ぜる。簡単にできる手打ちパスタは美味しくて楽しいメニュー。ソースはよこお家のラグー。
生ハムは肉切りスライサーで薄く薄く切る。肉屋さんになった気分。手を切らないように集中集中。
ルヴァンパンはこりゃほんまに美味い、いつもどうもありがとう。





12月16日(日)

アブラセア〜ブラ



22日に行われる「青山クリスマス」へ向け、仕込み開始。

コンフィをつくる。

まずはラード作りから。5kgの豚の背脂を買ってきてゆっくりとかし、ラードにする。弱火で時間をかけてやらないと焦げてしまい、茶色いラードになってしまうので注意。じっくりやるとラードは透明になり、冷えるとロウソクのような真っ白の塊になる。ラーメン屋の匂い。続いて一晩ハーブをつけ寝かしておいた大山鶏をこれも弱火でじっくり煮込む。今回はアニスの香りをつけてみるかとローズマリー、タイムなどと一緒にアニスを多めに入れてみる。べとべとの灰汁を丁寧に掬って約2時間、油が透明になってくる。もうしばらく煮込んで完成。以前はもっと時間をかけていたのだが、あまり煮込みすぎると肉がぱさぱさになってしまうので煮込みたい気持ちを抑えてこの辺でやめておく。2晩かけて煮込みました、肉がとろとろ、なんていう文句に騙されてはいけない。煮込みゃあええってもんではなく、肉はとろとろより固いぐらいの方がええ。

背脂を仕入れた渋谷のニュークイックが予想以上によい品揃えで久々に肉で興奮する。豚、牛の見たことも聞いたこともないような臓物がたくさんならんでいて、それも色がとてもきれい。新鮮なのだろう。豚の肺を試しに買ってみた。牛頬もあったし、赤センマイ、ぼんぼち、豚の頭もあった。内澤旬子『世界屠畜紀行 THE WORLD'S SLAUGHTERHOUSE TOUR』のお陰でより想像は膨らむ。




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